異国の人

いつまでも暑かった9月が終わりようやく肌寒くなってきた今日この頃。身にしみる秋風が切ない。9月の終わり頃まで咲いていたベランダの朝顔は種をつけ枯れた。枯れた枝を片付け種を収穫し来年も咲かせようと思った。今ベランダには気まぐれでまいたアボカドの緑しかない。ベランダの掃除をしていたら何かいい香りがするのでアボカドに近づいた。甘い香りはそこから発する香りだった。食べた後に残った種が妙に大きくて面白かったので捨てる気になれなくて空いている鉢に蒔いたというだけでほんの気まぐれなのに。頑張らなくてもいいのに。でもそこに存在する以上はアボカドとして生きているのだ。けなげだ。こんな気象も合わない国のただ日当たりがいいだけのベランダに植えられたばっかりに。