人間観察「警察編」

事故後警察が到着。続々と集まってきて10人ぐらいやってきた。事故の状況を聞かれ警察に行く予定を確認された。その事故担当の警察官は忙しいらしく自分の手帳を開き「あ〜しばらくあかんわ。この日がいいかな。あっ、あかんわ。この日はひき逃げが入っている」とか言ってた。なんかしゃべり方がおかしなおっちゃんでジャッキー・チェンの映画に○○拳の達人として出てきそうな人だった。お互いの連絡先を確認してと言われて事故の相手の兄ちゃんと電話番号を交換した。私が名前と電話番号を書いているときに「歳はいくつや?」と聞いて兄ちゃんの方が「22歳です」と答えたのでこの子若いなぁと思って私は質問が聞こえなかったフリをして答えなかった。無言の私に警察もそこからは聞いてこなかった。「いくつに見える?」なんて適当にごまかすわけにもいかず...。だってもうすぐ28にもなるのにカッコ悪いわ。
解散ってなって原付が動くか確認しようって5人ぐらいの警察官が見守るなかエンジンをかけた。ライトがつかなかったので1人の警察官が私の原付に乗り私は警察の車で家まで送ってもらうことになった。原付に乗ってもらうってことでとっさにメットを渡そうとしたら『あるから』って最初からかぶっていた白いヘルメットが光っていた。カッコえ〜。最初に駆けつけた警察官が「良かったね。親切なおまわりさんで。僕は車じゃなかったからどうしようかと思ったよ」と言った。私の原付に乗った警察官の後ろから車で着いていった。普通の原付に乗っている警察官の背中には『POLICE』。なんだかおかしな光景だった。○○拳の達人は運転しながら「他の事故が入ったらごめんな。行くからな」と言った。警察官の乗る原付はそんなにスピードを出さず、後からきた原付たちが抜くに抜けずイライラしていた。それを見ながら警察官たちが「あいつらどうするやろな。抜くかな」「抜かんでしょ〜」なんて言っていた。そんなわけで警察官を先頭にした原付が4台くらい制限速度で走っていた。「原付が30キロで走るわけないやろ〜」って警察官達がつっこんでいた。その間私は気分は沈みながらもおっちゃん達に混じってしゃべるわけにもいかず冷静に周りを見ていた。