悩める部長

2階のフロアの人がどんどん帰って行って私一人になった。部長がもう帰るというので全然片付かない仕事を置いて帰ることにした。とりあえず片付けるまで部長が待っててくれた。「おなかすいた」というと何か食べて帰ろうということになりお好み焼きをおごってもらった。お好み焼き屋は相談室と化し、部長は悩み多き管理職で上からも下からもつつかれてかわいそうだった。下からつつく人間に私も入ってるんだけど...。経理のチーフは自分の仕事というものを勝手に決めていてそれ以上のことはやりませんと言い張る人だ。やるぐらいなら辞めますみたいに言うんだって。それについていけない部下達が反乱を起こしかけなのである。その両方の相談に乗りまとめていこうとするのだが人間というのは難しい。「辞めたいって言うんだったら辞めたらいいじゃないですか」と言うと「僕もそう思う」と部長は言う。でも会社側はその人が必要だと言うらしい。でも部下をまとめられない人は結局仕事ができないと思う。部長とああだこうだいいながらあんなのでよくあの会社つぶれないよなという意見がまとまった。で、ハマちゃんは自分から身を引くべきだとの意見もまとまった。「あれだけ何もできないっていうのはもう無理だね。やってもらうべき仕事をまだ任せてないのにあれだけでもういっぱいいっぱいなら今後やっていけないよ。産休明けで帰ってくるKさんがパートの時間で働くと短い時間であの人の2倍以上は軽くこなすよ」と言うので「そうなるともう必要ないですよねぇ」「そうだねぇ...」ってトーンダウンしていった。部長は経理のチーフが文句言いながらもう辞めたいって言ったとき『早く次の人をさがさなくちゃなぁ』っておもったらしい。そんな前向きな部長が好きだ。