できてしまうらしい

今日の帰りは部長と一緒になった。うどんでも食べに行かないかと誘われ、快く誘いにのった。歩いている途中で、ケーキもいいなぁと部長が言い出し、喫茶店で2人でケーキセットを食べることになった。部長はケーキが並んだケースを前に乙女のようなウキウキ感を隠さなかった。一番人気のケーキはなんですか?とまで聞いていた。一番人気はイチゴのショートケーキと分かり、迷わず注文していた。
部長は仕事上、社会保険を勉強しなくてはならなくなり働く女性が妊娠したときのお金がどうとかという知識を得たことを語っていた。「kunikichiさんも未婚の母になったら、保険の手続きしてあげるからね」と部長が言うので「なんで未婚が前提なんですか?」と言い「もしそうなったらお願いしますね」ともお願いした。そんな会話が客が2人しかいない店内で交わされていた。
部長は50歳だが孫が2人もいる。「うちの娘はできちゃった結婚でねぇ〜、知らない間にできてたよ。友達と旅行に行くなんて言ってたあのときにできたんじゃないかなぁ」なんてお気楽なところが大好きだ。娘の嫁ぎ先が農家らしく、よく果物をくれる。革の鞄の中に、袋にも入れずいびつなキウイが書類たちと一緒にゴロッと入っている。そのいびつなキウイはその見た目からHさんに気味悪がられ「これ部長から2つもらったんやけど1つあげるわ」と私の手元にやってきた。キウイは2人から敬遠されしばらく隣同士の机の上に1つずつ並んでいた。Hさんは「kunikichiさん食べてみーや。おいしいかもしれんで」と私を実験台にする。